回復の軌跡
「回復」の軌跡は、ひとりひとり女性たちにとって、むしろあらたなる問題の発見過程、あるいは問題の奥深さに対する認識の進展である。
「女性」「男性」という性別カテゴリーが抱える問題、さらに、性別をひとつの主要な構成・支配原理として動いている社会の生み出す差別と暴力につらなる問題であると著者はまとめている。
ここで著者の主張していることは、摂食障害の問題を持つひとびとがこの問題を解決するにあたってフェミニズムの思想と出会っていることが多い。
それにより自分の内に秘めていた問題意識を外の世界へと開放することによって解決に向かう。
しかし、この思想によって摂食障害の症状自体は治まることがあったとしても、フェミニズムによってもたらされた社会の根源的な性差別の存在に気づき、さらに苦しむ人もいる。
よって摂食障害からの脱出は「差別」や「暴力」に対しての「社会変革」をしていく際の出発点であるといえることである。